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はじめに
こちらは「宝石の国」が好きな管理人の考察を記録する場所です。

多大なるネタバレや妄想が含まれており、
公式とは全く関係ない個人の意見なので本編の正しい解釈とは限りません。

コミックス8巻までの考察ですが、この先上書きしていくかもしれません。

記事を上から古い順で並べてあり、その順で読むとスムーズです。
(すべての考察・妄想上の前提がつながっているため)

以上を理解してお読みいただければ幸いです。


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2017/12/01(金) 19:03:27 | 未分類 | Trackback(-) | Comment(-)
ゴースト・カンゴームの考察 1
☆まず前提として ゴースト(カンゴーム)は、フォスとは違う意味で異質な存在である。
月で作られた合成宝石(複合体?)で肉の者の素材も含まれていると仮定する。根拠は後術


月人に作られた合成宝石であるゴーストは、実験体であったが ある時から日に日に別の層が出来はじめ、やがて一つの体に二人の人格という二重構造になった。予定外の変化に月人に時期尚早の失敗作とみなされ 宝石たちの住む星の深海に沈められ保存されていた
→「虫と歌」の流れ

年月を経るうちに温暖化が進み、ある年は気候変動など影響により冬が遅かった。海水の温度が上がり、 ゴーストは海上に浮かび上がり その次の春に緒の浜に打ち上げられ、金剛先生の元へ辿り着いた。
先生はゴーストを他の宝石と同様な存在として受け入れたが、先生以外に彼の正体を知る宝石がいた。それがラピス・ラズリである

天才はパッと見で事実を見極められるので、ラピスは宝石たちの中でもゴーストが異質だと見抜けたのだ
・「月の葬式」で、よみちが試験対策の問題や書類の内容や一羽足りない千羽鶴をパッと見で見抜く
・7巻、夢でラピスの天才をもらったフォスは、沢山の月人資料の中からアレキのオリジナル月人(偽物)がぱっと見でわかった→カンゴームの元へ

ラピスは先生と共にゴーストの正体を秘密にした。ふたりは組み、他の宝石たちと同じように暮らした。
賢いラピスはゴーストと中のカンゴームを区別できて、三人でコミュニケーションを取ることが可能だったので、ゴーストがラピスに寄せる信頼も厚くなった。いつしかラピスに本を読んでもらう時間に安らぎを感じるゴースト。

知的好奇心が旺盛で「目の前の問題はときたい(月の葬式)」性分のラピスは、以前から先生の秘密やこの戦争状態に疑問を持ち調査していた。ゴーストからも情報を訊き出し、こっそり月に行く計画をする。

ラピスは攫われたのではなく、自分から月に行った
・5巻ゴースト
「相棒のラピスラズリが頭を残して月に行っちゃったから」
「ラピスが帰ってこないのは~」
・6巻
ゴースト「ラピスが帰ってこないのも~」
カンゴーム「頭だけきれいに残したやつがいる」
自発的に行動したような言い方ばかりである。

ゴーストは本当はラピスにを月行きを留まってほしかったが、信頼する彼に頼まれ月に行く協力をした。
・7巻P177、フォスはラピス(の記憶)とほぼ同じやり方で月へ行こうとした。
→すなわちラピスの計画とは、
学校から遠い場所で先生が昼寝中に二人だけ(ラピスとゴースト)の状況で、三器同時の出現時に、ゴーストが一器を攻撃し霧散させ、ラピスは逃げる方の器に乗り込む、というもの
→しかしラピスは器に乗り込んだものの、その戦闘中に考え込んで射抜かれてしまい頭だけが地上に落ちた。体は雲の上でそのまま攫われてしまった

それ以来ラピスの帰りを願い 祈り暮らすゴーストはラピスの図書室管理を代行をしている。

2巻、学校にウェントリコスス王が投下された騒ぎの時に、ゴーストは王の言葉が分かり、気配が薄い体質を活かしてフォスと王の会話も一部聞いていたが、その事は誰にも言わなかった

5巻、図書室でフォスとゴーストが出くわす。
ゴーストは 最近フォスが月人との意思疎通法を調べている事を知り、偶然を装って話しかけたのだ。
月人が月では普通に話すという事実を知っているが、それを教えると自分の正体もバレることになるので、その件には知らないふりをした。
図書室で資料を探すフォスを見てラピスと少し似ていると思ったゴーストは、陰ながら協力しようと密かに思った。


5巻P99
ゴースト「先生ねむくなさそう」
先生が眠くなる仕組み(自分を砕く→欠けを再生)を知っていたから出たセリフである

P100
「今日は ラピスが帰ってきそうな気がします」
→ラピスが月へ行った時と同じ状況(三器同時)だから
→ゴーストの身の上を知る先生は、その孤独や喪失を思いやる意味で目配せをした。または、先生はラピスが自発的に月へ行った事を知っている?

・P100先生「三器同時は稀だ おまえたちははじめてだな」
→ゴーストは返事をしていない
→ラピスが攫われたあと、ゴーストは学校にラピスの頭を持ち帰り、普通に一器で現れた月人にラピス(の体)が射られ攫われた、と嘘の報告をしていた→先生や他の宝石たちはその日に月人が三器同時に来た事を知らないはず

P101
「一器 霧散させると 残り二器が流星の早さで逃げるという…」
→ゴーストが三器のうちの一器を霧散させる
→ラピスは流星の早さで逃げる雲に乗り込んだが、その戦闘中に考え込んで射抜かれてしまい頭だけが地上に落ちた。体は雲の上でそのまま攫われてしまった

・P102先生「それ(三器同時)を追いかけて これまで三人が連れ去られた」
→ラピスを入れれば本当は4人である。この事実はゴーストしか知らないはず

・P119ラピスが乗っているかもしれないと思ったゴースト(の中のカンゴーム)は、どうしても助けたくて行動し攫われそうになった
→先生はゴーストの正体やラピスを大事に思う気持ちを知っているため、そしてゴーストを回収されれば月人の研究材料にされてしまうと思い、攫われそうな彼を見て慌て、いつもより少し大きめに自分を砕いてしまった

・5巻P120
月人が三器同時に来て、ゴーストが攫われそうになった時に、月人の手があんなに夥しいのはそれほどゴーストを回収したいから(できれば砕かずに丸ごと持って帰りたい)
・6巻でゴーストが大量の月人の猛攻に剥がされるのも同様

5巻P161~
「少しラピスに似てて~」からゴーストは黒(腹に一物ある)、フォスは白(事情を何も知らない)の背景演出

「ラピスの指示で僕らが動く」
「どんなことでも協力する」
ゴーストは攫われそうになった自分を助けてくれようとしたフォスに感謝し、ラピスに似たものを感じた事もあり、一緒に組む事にした



6巻人物紹介では先生とゴーストに「ナゾ」という同じ言葉が使われており、秘密を持っている者同士というニュアンスを漂わせている
(ちなみに5巻では「あやしい」と「ナゾ」)

6巻P12~
ゴーストは目も二重構造で白の中に黒が入っているように見える。
髪で隠れていたゴーストの左目がここではじめて描かれているのは、ここからセリフが登場するカンゴームの存在を引き立たせるための演出

6巻P16~
ゴーストはフォスを助ける隙を作るため、射抜かれた自分の左手を囮にした
→P19で月人全員がゴーストの左手をキャッチしようと集中するのはゴーストが合成宝石であり、失敗作の彼が宝石側について自律して動いているという研究材料としての貴重さがあるからだ。ゴーストは自分の価値を十分わかっていて隙を作れる勝算があったため左手を囮にした

猛攻で剥がされ、左手と表面のゴーストの部分は月人に攫われた
ゴースト「フォスを守ってね」
→P26カンゴームは自分が剥がされたばかりの状態にもかかわらずゴーストの言葉に沿いフォスを守らなくてはという思いでいる

真っ暗な校内
・6巻P30~44の真っ暗な表現はカンゴームの喪失感と怒りのあらわれ
・P32光の加減でカンゴームの頬に涙が伝っているような描写
・P30と37暗闇の複数の柱はカンゴームの抱える複雑な秘密や心境を表している
・7巻P6~この時も真っ暗なので、新しく生まれ変わる、という意味合いも含まれているかも

・6巻P42
「月人との意思疎通法の解明? 月人と話すだかなんだかしらんが」のカンゴームのセリフが先生にまでかかっている
→カンゴームも先生も月人は月ではふつうに喋ると知っているが知らないふりをしている

P66
「どうしてもつらい時はアンタークでもゴーストでも 俺の事は好きに呼べ」
フォスの自壊を見たカンゴーム、「先生は甘い!」と言っていた彼が優しさをみせはじめる
→それに対してフォスは 今の彼により合った「新しい名前」で呼ぶことを提案する→後の「新しい頭が必要か」と呼応する

P46
「新しい左腕が早く馴染むように光の吸収率を上げておけと先生に言われている」
→他の宝石は白粉をふらずにまでして光の吸収率を上げる描写がない
→ルチルではなく先生が言ったことから、先生はカンゴームは合成宝石だと知っている

P69
「祈り飽きた」
合掌しそうになる先生の手元に霰が。P63の表情といい、過去にも誰か自壊した宝石がいそうな雰囲気。音を立てて降り落ちる霰は剥がされたゴーストもしくは過去に攫われたり自壊した宝石たちのよう
→カンゴームの「祈り飽きた」のセリフが先生にかかるが、先生は祈るのを止めている状態である

P80~
新しい名前
この時のカンゴームははじめて先生に触れられ名前をもらうという体験をしている。
この際、先生に削られたのかどうかは不明だが月人にゴースト部分を剥がされたときにボロボロになっていたため、先生かルチルに整えられたかもしれない

P87
もうゴーストは帰らない、生まれ変わった自分が ゴーストの願いでもあるフォスを守ろうと決心してるように見える横顔。
「真面目で強そうないい名前だ(微笑み)」
・カンゴームは戻ってきた破片がレプリカだと知っている可能性が高い
→月の情報として元々知っていた
→ラピスから聞いていた(ラピスは合成宝石が見抜けたので、矢尻などで帰ってくる宝石の破片がレプリカだと気づいていた)

P88
「ずっとゴーストと気付かないふりをしていたことがある~誰一人再生できる量が集まった事がない(ゴーストも攫われたみんなも、ほぼ完全にいなくなったということだ)」
→破片の件以外にも色々と気付かないふりをしている
→「真面目で強そうないい名前だ(カンゴームとして生きていくしかねぇな)」

P90
「(アンタークの代わりに俺たちが)冬の担当とか」
カンゴームに冬の担当とは、ただでさえ黒で光の吸収率が低いであろうし 光が薄い冬は不向きそうだが、それは百年以上続く事になる

・アンタークとカンゴームの比較
アンターク→白、先生大好き、厳しく教育してくれる
カンゴーム→黒、先生に割とドライな態度、一見怖いが優しい

ア「低硬度から勇気をとったらなにもない」
カ「おまえの勇気は軽率なんだ」

ア「できることしかできないままだな」
カ「できもしないことを しようとするな」

アンタークの右手→フォスが不注意で無くした両腕を探すために潜った海の流氷で割れ、その接着の甘さもあり月人に射られ奪われた

カンゴームの左手(既にスモーキークォーツ)→ はしゃいで前池の氷に落ちたフォスを助けようとして亀裂が入り、その影響で月人との戦い中に取れてしまう



・6巻P158
「次 軽率に動いたら月人の前で叩き割るぞ」
→7巻、フォスが月に行くための演技で現実となる

・フォスの頭が攫われる
→6巻P178~この場面カンゴームは、ラピスが攫われた時のデジャヴをみた。ラピスと逆で頭が攫われ体が残った
→5巻P193~もゴーストはラピスを重ねた(この時は胴体に攻撃されたが、後に7巻P186フォスが月に行くための演技でカンゴームがフォスの胴体を砕くことになる)


・カンゴーム
真上からのアングル、「(フォスの)ほんっと そういうとこ いやっ」「(雲が)おもっ いっ」
・ゴースト
真上からのアングル、「(フォスが)重い!」、「(カンゴームの)そういうとこも ほんとイヤ!」

→6巻P181「なんで同じことを なんどもなんども!」
これはフォスに向けて言っただけでなく、ラピスにも重ねてのセリフ


P188
「まさかあいつが 俺達に一番大事なもの(ラピスの頭)を投げ出させるなんてな」
→「あいつ」はゴーストかフォスかラピス
・ゴーストの「フォスを守ってね」が効いてる
・それくらいフォスが大事な存在になってる
・ラピスの意思によりラピスの頭をつけるよう導かれてるように見えなくもない

P189
「すまない」
カンゴームは、月に攫われた宝石たちが粉にされ帰ってこない事を知っている。ラピスの死を受け入れるような覚悟で、ラピスの頭をフォスにつける決心をした



・特定の二人が対峙する場面は白と黒の背景で心中を描かれる事が多いが、
7巻P6~、1コマ目と2コマ目は水面下の想いが行きかう
カンゴームと先生の会話は二人とも黒背景、どちらにも秘密があるという表現

7巻P8~暗にカンゴームと先生にしかわからない真意を含む会話をしている
・二人とも、攫われた宝石たちが帰ってこないと知っている
・カンゴームは帰ってくる破片がレプリカだと既知、またはラピスから聞いていそうだが、先生は知らない可能性が高い
・先生はカンゴームの身の上を知るので心情的な問題を純粋に心配している

P9
「(攫われた宝石は月で砂にされるので)俺は誰も帰ってこないと思っています」
・戻ってくるのはレプリカ
・8巻「あなたのように協調的な宝石ははじめてです」→月に行ったラピスが無事な可能性は低い
・5巻P100「今日はラピスが帰って来そうな気がします」の対

P10
「(私が祈らないせいで)すまない」
「もっとなじみがあって単純な素材を探しますよ~」「俺の頭だ」
フォス復活を強行するため自分の頭を差し出そうとするカンゴーム、これは先生を説得するための演技。先生が自壊にひときわ心を痛めている事を知っている。
そしてラピスもゴーストもフォスも失っては正気でいられないという思いもある。彼の顔にラピスのパイライトが反射し、まるでラピスがそう導いてるかのようでもある


付きにくい体質とはいえカンゴームの左手は何度も取れている。黒で光を通しにくい理由だけではなく、合成宝石である彼にはおそらく偽インクルージョンが入っているため付きにくい

・6巻、フォスを助けるために射られた左手を囮にしたゴースト①
・カンゴームとなり左手はスモーキークォーツで代用
・黄の森でのパズルゲームとの戦いで左手が取れる②
・前池の氷に落ちたフォスを助けて左手に亀裂が入り、その影響で月人戦中に左手が取れる③
・7巻自分の頭を差し出そうとするのを先生に止められ腕をとられる④


6巻「(ラピスの頭部接合に)成功すれば」「近道だ」
7巻「流氷割り 今なら確実に(フォスより)俺の方がうまい」「ぜんっぜん 近道じゃなかったな(→フォスかラピス?)」
カンゴームの言う近道とは?
・ふたりで冬の担当をする
・ラピスの頭をつけたフォスの復活
・ラピスによる何らかの計画


・海底の微小植物を含む流氷の形(3巻)と、フォスが自壊してしまった時の形状(6巻)が似ている点
→先生が流氷を「罪深き者」と呼んだ事からして罪とは自殺のことでは。それなら「苦しい」「つらい」「帰りたい」も腑に落ちる気がする

6巻でフォスの自壊を見ているカンゴームは、フォスが長い眠りについてから冬の担当になり、それと似た形状である微小植物を含む流氷を目撃しているはず。
→元々自壊について何か知っている
→知らない場合、他の宝石は冬眠中なので先生と話す時間はたっぷりある。先生に何か聞いたかもしれないし、何も気付かないふりをしたかもしれない

カンゴームは一見 先生にあまりなついてないように見えるが、本当は自分を受け入れてくれた先生に感謝している。冬を担当した約百年の間に何を話したのか。ラピスのこと、フォスの自壊、作られた者同士わかりあう孤独がありそうだが、深い事情には知らないふりを通したのかもしれない

また、ゴーストが月人により深海に沈められ陸に浮上してくる間は「虫と歌」のシロウのように海中で無数に浮き上がる泡を、そして冬の担当になったこの年からは無数に降り続ける雪を見ている

・7巻P31
1巻P1と左右が逆になっている。ここからが話の折りかえし地点であり、今まで起こった出来事の相似または対称の展開や表現が次々起こる
・モルガとゴーシェを助ける、助けられない
・アドミラビリスと話す
・月に行かない、行く発言
・海に行き・帰る、月に行き・帰る
・先生に問いただす
などなど

7巻P33
カンゴームいわく 先生は誰が何を着ても「似合っている」としか言わない
→ラピスの頭になったフォスが目覚めてきて、ファッションだけでなく頭に対しても「似合っている」と言ってしまう先生ってばお茶目~、という場面が、
カンゴームは先生が機械だと知っていて「(ファッションを)ぜってーわかってねぇんだって」のセリフならば?
金剛先生がラピスの頭になたフォスに言った「似合っている」は 市川先生お得意のハイセンスジョークではなく、容姿への誉め言葉がそれしか備わってないというブラックジョークだった事になる

8巻P43
「ラピスの代わりもできるように頑張るよ」
夢でラピスの天才をもらったフォスはP59天才のパッと見「月の葬式」の法則により、沢山の月人資料の中からアレキのオリジナル月人(偽物)を見抜いた。そしてすぐにカンゴームの居る図書室へ向かう流れ
→カンゴームは合成宝石の可能性
ラピスがゴーストを異質だと見抜いたように、フォスもカンゴームが異質だとわかった
→アレキが書類をばら撒くのは5巻P56と同じ

P62~
図書室でのカンゴームは、フォスの中にラピスの意識があるのかを見極めているが、まるでラピスのような言動をするフォスに混乱している。あんなに帰りを願ったラピスの死を受け入れ、大事な存在となっているフォスにラピスの頭を与えたのに、ラピスが甦ったかのような錯覚に陥っている
先生の心配した心情的な課題が複雑に降りかかっている状態

P89
「よせ 何度同じことを」
これは過去に6巻P181「なんで同じことなんどもなんども!」と言ってるのでフォスの要素が強く出ている証拠。
また同じミスを繰り返しそうになっているので、フォスの体を乗っ取ったラピス(の意識)がフォスの振りをしている等の可能性は低い
また、P40先生は、ラピスの頭になったフォスをフォスだと断定している


・P92
カンゴーム「俺が見ている」
フォス「見てるかなあ」
→「25時のバカンス」では
甲太郎「見てるからね」
乙女「見てる だけか」
遠くに行ってしまう予感の暗喩


カンゴームは肉の者(貝)の素材を持っている
・7巻あちこちの場面、浜で寝ているカンゴームに貝が集まっている
・P147~ウァリエガツスがフォスの貝アゲートの足の上でくつろぐ
・波打ち際で横になるカンゴームは「25時のバカンス」の乙女さん(貝殻)のよう
・8巻、月でフォスの足にアドミラビリスが集まってくる

7巻P125
「月人と話して仲間にでもいれてもらう気か」
8巻の月側になったかのようなフォスを暗喩している

・7巻P141
「いつものパジャマが乾かなくてな」 とフリフリ夏眠パジャマ姿のカンゴーム
「いみとかないから」
→p142カンゴームの髪がやけに光っている。フォスの髪のパイライトは光っていないので月光の反射とは違う→カンゴームの髪が濡れている
つまり、いつものパジャマを着て池か海に入った。いみとかあるから

P146~
貝の材質を持つカンゴームは本当は肉の者と話せるが、聞こえないふりをしている
・ウァリエガツスはフォスの足には反応しているのに カンゴームの素材に対して無反応なのはなぜか?
→予めカンゴームが前池の水面下で、ウァリエガツスにフォスと話すよう頼み、自分の正体については口止めした→髪とパジャマが濡れる

それにしてもカンゴーム、 水面下で水面下の話をするとは、ジェードの「殻は空だった」や フォスの「職を失ったショックで」に匹敵する無自覚ギャグセンスではないか

→カンゴームは、最近フォスが「遠い海で聞いた昔話」を探ったり先生に問いただしたり、月人との意思疎通法を模索して成果がないのを見ている。P124あたりでウァリエガツスの声を聞いたのでフォスに引き会わせてやろうとした。
この時 彼は、フォスが「遠い海で聞いた昔話」を聞き出せるように手配したのだが、ウァリエガツスがなかなか昔話を伝説と結びつけられずにいたため、結局カンゴーム自身はその内容を聞いていない。しかも月に行く話題が出るとは思っていなかった。
(2巻でゴーストはフォスと王の話をどこまで聞いたかは不明)

P117のカンゴームがが寝たふりだとしたら、フォスに調査させたがっている?
どちらにしても、ラピスを重ねているからなのか ゴーストもカンゴームもフォスの調査には正体がバレない程度に協力的

・P142
「切り込んだのはおまえがはじめてじゃない 過去にもいただろう」
→ラピスのこと

・P178
「あと ただの趣味とか?」
→ラピスのこと
月行きの話は想定外なのでP175の「なんで?」などの反応は素で言っているが、しかしラピスの例があるので過剰には驚かない

7巻P164
「ぼやかしたのは月への行き方までは示せなかったからだろう」
・ラピスは特殊な三器同時を利用し月へ行こうとしたが失敗、フォスに方法を示せなかった
・5巻P100~「今日は ラピスが帰ってきそうな気がします」→ラピスが月へ行った時と同じ状況だから

7巻P142
「先生は疑われ慣れている」
→ラピスは先生を疑い本人に直接問いただしたりもしていた。そのため先生は、ラピスが月へ行くつもりでいた事は薄々気付いていたかもしれない

P179フォス「楽しみだ」
→6巻P165カンゴーム「おまえの楽しいはうそくさい」からも、良い予感はしない

P180~
手筈通りに月人の前で演技の仲違い。P188の「フォス」は素の本心だと思われる
→P190「意外と 演技うまいなあ」
カンゴームは演技の演技



8巻P117
カンゴームに迫るフォスの影は「虫と歌」の友さんの影のニュアンスである。月人側となったフォスが彼を迎えに、回収しにきたかのような描写。最悪の場合シロウよろしくカンゴームが死んでしまうかも

カンゴームとシロウの共通点
・作られた人型の宝石(作られた人型の虫)
・作中で名前をつけられた
・双子的な(ゴーストとカンゴーム(あるいはゴーストとラピス)、うたとシロウ)
・知っている事実に知らないふりをしている

P117
カンゴームの枕元には本が。かつてラピスに読んでもらった本もあるのだろうか。本で知識を得るのは「星の恋人」。
ところで、この学校に教科書と実用書と日誌と記録以外はあるのか?ラピスの書き残した本とか存在しないだろうか。クラゲ育成日誌があやしい

P122~
カンゴームの表情から、仲間の安否も先生の秘密も知っていて、フォスが希望になるとは思えない、フォスの記憶がないという嘘にも気付いている。フォスが帰ったことから緊急事態ではないと判断

フォスの眼が合成真珠に替わってる事にもノーコメント。
もしフォスの眼が監視装置になってるのが本当なら、カンゴームや先生は、それに気付いてあえて飄々と振る舞っている可能性もある?

P126「カンゴーム演技うまいんだ」
本当は3つに分類できる
・演技してる演技
・演技とわからない演技
・嘘

P126「ねつきの悪くなる話」とは
・月に行ったラピスがどうなったか
・月でフォスが何をした、されたか
・自分に関する情報を知られる

P126 ラピスの百年バレない嘘とは
・ゴースト(カンゴーム)の正体を隠してくれた
・ラピスが秘密裏に自分から月に行った
・先生の秘密も含め戦争状態の解決策を探っていたこと

P190
「(月に)ついてきてほしいんだけど」というフォスのお願いに「しょーがねーなあ…」と応えるのは、大事なフォスの頼みだからと、他の宝石とは違い弱味や興味で釣られる事もなく詳細を話す必要もない立場での奇しくも危うい関係性ゆえ。
フォスとカンゴームだけが異質の白だ


2017/12/23(土) 20:36:13 | 未分類 | Trackback(-) | Comment(-)
ゴースト・カンゴームの考察 2
☆ここからフォスとカンゴームの視点をもう一段階深く考察していく。ふたりの関係性について


・7巻P50「表層を彷徨うだけの考え方ではだめだ」
・P55~「細かいところまで 気持ち悪いほど よく 見える なあ…」
・P58「主張が激しいっていうか情報量が多いっていうか~」
→これらは読者に対しても訴えていて、7巻に限らず ちゃんと深層が「見える」ような描き方がされている

・7巻P58~
ラピスの頭になったフォスが、パッと見で沢山の月人資料の中からアレキのオリジナル月人(偽物)を見抜き→カンゴームのいる図書室へ向かう展開は、彼が異質であると読者に示すだけではなく、
フォス自身もカンゴームを一目見て異質な存在だと気付いている事を示す暗喩である

P62~
カンゴームはラピスの顔のフォスに混乱しつつ フォスにラピスの意識や記憶がないか探っているが、フォス(黒背景・腹に一物ある)は天才のパッと見で彼が異質だと気付いている。
P63「直感的(パッと見)にみんなが探しやすい」の吹き出しはコマをまたいでカンゴームにかかるように描かれている

同じように、P83の「ああ 覚えてることも前より鮮明になった」の吹き出しもコマをまたいでカンゴームにかかるように描かれている。フォスはおそらくパッと見だけでなく、ラピスの記憶からもカンゴームの正体をわかっている。それ以上の情報や思い出も有しているのかもしれない


P84
フォスの言う「遠い海で聞いた昔話」に対し「なんだそれ」と返すカンゴーム
→カンゴームは知らないふりをしているが「おそらくその昔話はフォスがウェントリコスス王に聞いた話だろう」と予想している(2巻でゴーストは、フォスと王の会話をどこまで聞いたのか不明だが、海の中まで付いて行ったとは考えにくいので)


P124~
二人ともウァリエガツスの声が聞こえている
・カンゴームは自分の正体を隠しているため聞こえないふり、
フォスはP103で自分が過去にカタツムリと話せた事を聞いたので ウァリエガツスの声が聞こえても驚かずポーカーフェイスで通し、カンゴームの反応を試しての聞こえないふり
・ここでフォスは、カンゴームは正体を隠したいのだ、と知り本人にそれを確めることは無い
・カンゴームはフォスに自分の正体を知られていないと思っている。もしフォスが正体を既知だという事実 を知っていればもっと腹を割って話をした
→お互いに本音を出さない演技をしている

8巻で月から帰還したフォスは、助けてあげたい対象であるシンシャに詳細を話さないのはまだともかく、カンゴームにまで月の詳細を話さないのはなぜか?
→正体を知られたくないカンゴームへの思いやり、また、話しても彼を困らせて知らないふりをされると予想したから

P125
カンゴーム「意思疎通法とやら まだやってたのか」
→5巻P85ゴーストが、フォスが月人との意思疎通法を探っていると知った時からずっと、月人が月ではふつうに喋ることを知っているが知らないふりをしている

P136
カンゴームはびっくりしながら
「あいつ(フォス) また しろの事 切り込んでんなー 何度問いただしても先生は答えらんねえけどな」と内心思っている

カンゴームがP141~前述の髪とパジャマの件にて根回しをしたのは、
フォスがいくら問いただしても先生(機械)が答えられないと知っているから と、意思疎通法の誤解、そして自分の正体を隠したい事も考慮しての行動。間接的にフォスに「遠い海で聞いた昔話」を聞き出せるようにした

ラピス頭脳のフォスは、7巻P86~のように短い接触で詳細に月人の分析ができるのだから、
いつも一緒のカンゴームの周りに貝が集まる理由や、髪とパジャマの行動からも、彼にもアドミラビリスの声が聞こえている事に気付いている。フォスはカンゴームの正体をわかっているが知らない振りをしている

→それを言ったら、ラピスの賢さをよくわかっているカンゴームが、
自分の周りに集まる貝や、髪とパジャマの行動なども、フォスに気付かれていると把握している可能性もあるが、 裏の裏の~とやっていくともう永遠ときりがなくなるのでその思考はストップしておく

P143~はフォスもカンゴームもウァリエガツスの声が聞こえていてのこの表層のやりとり。
→2巻のフォスの翻訳っぷり(「付き合ってください」→「下僕になりたい」等)をゴーストが聞いていたならば、この時のカンゴームは「またこいつ適当な訳を…」と密かに呆れてるはず(笑)

P177
フォスの言う内容のほとんどはラピス(の体)が月へ行く際と同じ概要だと思われる
「まじかよ(ラピスと同じことになってんじゃねーか)」的な。
そしてフォスは、ラピスが月へ行った時と同じパターンだからカンゴームは必ず協力してくれると計算しての「織り込み済み」である

P190フォス「意外と演技うまいなあ」
→知らないふりだけじゃなく、演技の演技もうまいなあ、の意

P118
カンゴーム「おっ」
フォス「おっ」
→「おかえり」「おはよう」かな?

P128フォス「すべてひとりで やるつもりだったのに」「君と話したら助けてほしくなっちゃって困ってる」
→前述のように二人とも相手を思いやりすぎてすれ違っているようにも見えるが、P190~カンゴームが当然ついてきてくれる確証があるからこそフォスは彼を直前に誘った。
「(月に)ついてきてほしいんだけど」があんなにあっさり「しょーがねぇなあ…」になるのだ

ちなみにP191フォスの「おねがい×12」攻撃は、
・7巻P100レッドベリル「おねがいおねがいおねがい!」
・7巻P154ウァリエガツス「おねがいおねがい」
を真似してみたのかもしれない(かわいい)

・フォスとカンゴームはお互いを大事に思いつつ失ったパートナー(アンタークとラピス)を重ねて見ている事を許容し合った共依存関係なだけでなく、大事だからこそ、フォスが嘘をついていると知っているカンゴームが正体を隠していると見抜いているフォス~ という水面下で複雑にすれちがう危うい関係である


・6巻P99フォスはアンタークを、カンゴームはラピスやゴーストを 思い出す時間がすこしずつ減っていく。
ペリドットとスフェンのように、今近くにいる大事なものが一番になっていきそうな二人なのに、フォスがラピスの頭になった事で両者に深層心理がはたらき そこには到達できない

6巻P765フォス「冬に向けて仲良くしようよ~」
7巻P43フォス「また仲良くやろうね~」
皮肉にも本音を言い合えない。仲は良いのに、もうこれ以上は近づけない状態になっている

2017/12/23(土) 21:45:41 | 未分類 | Trackback(-) | Comment(-)
ゴースト・カンゴームの考察 3
☆ここから更にもう一段階深読み
ラピスの頭になり カンゴームの正体を知り 彼より一枚上手かとも思えるフォスの心の機微を中心に


・7巻P62
カンゴームの正体を直感&記憶から気付いたフォスは、ラピス風に振る舞って髪を触ったり本の区分に言及してみた。それをラピスの記憶ありと考えた彼に、自分から身の上を話してほしかったのだが、カンゴームはあまりに混乱しすぎて(逆光、パイライトの反射、格子の白背景)いた。
ずっとラピスの帰りを祈り飽きるほど祈っていたカンゴーム、もう死んだものとして受け入れたそのラピスの顔が目の前で喋ったり動いたりするうえ ラピスと重なるような言動までしている。しかもカンゴームはラピス(の顔のフォス)に自分の(ゴーストではなくカンゴームの)手で触れるのも 直接の名前を呼ばれる事もはじめて、という状況下では混乱しないわけがない。
そういった経緯があり、フォスの振る舞いは上手くいかなかった


もし以前の根拠なく明るい予感に甘えられてた頃の直球フォスだったら、
「カンゴ~ヌ~ン ちょっとみんなと雰囲気違くない?なんか正体 隠してなあい?」
とシンプルに訊けそうだが、成長するにつれ思慮深くなり逆に壁ができてしまう切なさがここにある

P83~
もう一度「……(夢でラピスが言ってた言葉を出してみようか)」「遠い海で聞いた昔話」とフェイントしてみたが「なんだそれ」と返されてしまう。
フォスは、2巻でこっそりフォスと王の会話を聞いていたらしいゴーストが何か知ってる可能性があると考え、その流れでの正体告白を促したがまた失敗してしまう(P84の3コマ目、しょんぼりしている?)

→フォスは カンゴームに本音で話してほしいと思っているが、こんなに遠回しに気を遣うということは、ラピスの記憶から ラピスとゴースト(カンゴーム)の「美しい思い出」までもがフォスにがっつり流れ込んでいて、それに安易に触れてはいけないという気持ちがはたらいている可能性がある

7巻P35
「あら!(パッと見)」の瞬間フォスはカンゴームが異質だとわかった。だがまだ寝起きで、異質なのは制服のせいかと取り違えて「その白い制服どしたの」と言った。
P36~まだぼんやりとはしているがフォスは水に映る自分の顔(ラピス)を見て、あらかた事情を察知した。百年バレない嘘をつけるラピスの頭脳は、取り乱したりせず自然に周りともカンゴームとも会話する

P43
「僕(ラピスの頭)が目覚めてうれしいくせに~」
「また(ラピスと同様に)仲良くやろうね~」
「ラピスとの美しい思い出がまたひとつ消えていく」
→「(ラピスの記憶・思い出を知ってしまったし)ラピスの代わりもできるように頑張るよ」
フォスはカンゴームの事情も ラピス視点の記憶も把握し、異質な彼にとってラピスがどんなに大事で唯一無二の存在だったかを知った

ラピスの記憶から カンゴームにとってラピスが一番大事、というような概要をインプットされたフォスは、そこにずけずけ足を踏み入れることを避け ラピスとゴーストの思い出に知らないふりをして行動することにしたが、本当は頼りたいし 本音で何でも話したいと思っている

P66
フォス「(夢の中の)変な場所でさあ ラピスと」
→これ以上話すと自分にラピスの記憶がありカンゴームのプライバシーが筒抜けなのがバレてしまうかもしれないから「おしえなーい」と言った

・P92
カンゴーム「俺が見ている」
フォス「見てるかなあ」
→「25時のバカンス」では
甲太郎「見てるからね」
乙女「見てる だけか」
乙女さんが甲太郎と姉弟以上に近付きたい(本音を言いたい)と思っているのに言えない心境と同じく、フォスも本当は本音で話したいのだが カンゴームの気持ちを考慮して自分からは言えず、カンゴームから切り出してほしいと思っている

・P117
フォスがカンゴームから本音を引き出そうとしている事を知らず、カンゴームは正体を明かさないが、フォスに「遠い海で聞いた昔話」の手がかりを掴ませようとしての寝てるふり
これは、浜辺で寝そべるカンゴームが 集まってくる貝たちから「近くにアドミラビリスの王が来ている」と聞いたので、フォスを海に潜らせ会わせるために寝たふりでスルーしたのだ
→集まる貝はアドミラビリスではないので正確には喋らないが、ふわっと意思疎通くらいは出来る
→カンゴームと貝の伝達はP116フォスが考えに夢中になっている時にされたので、フォスはその内容を全く聞いていないが、カンゴームの寝たふりには気付いているかもしれない

前述の通りフォスは過去にウェントリコススと会話できた事実を聞いていたので、海中や浜辺でウァリエガツスの声が聞こえても、ゴーシェとモルガがそばにいることもあり、聞こえないふりをした
→カンゴームの反応を試すため

→海中では会話できなかったらしい事と、月人との意思疎通法の誤解、先生(機械)に正面から訊いても効果がないと知るカンゴームは前池で髪とパジャマの件にて正体を隠しつつ、ウァリエガツスとフォスを会わせた

カンゴームは正体を隠すため好みでないフリフリパジャマ(でも8巻登場人物紹介では「目覚めないように~」とあるが)を自分から着てまでフォスに協力し、フォスはカンゴームの心情を思っての遠慮がちなアプローチしかできないながらも歩み寄ろうとしていて、相互で事態をどうにか動かそうとするが相容れない

ちなみにP82
「びったりだな(ふたりでゆっくり話せねぇな)」
「びったりなわけ(だね)」
→フォスの表情は見えず、カンゴームも3コマ目の顔が省略されている。
お邪魔な新入り二人は「25時のバカンス」の同僚たちと重なる存在である。深層心理以外にそれもあって直接的な話ができない状況だった

P148
フォス「(カンゴームに自発的に話してもらい月人について一緒に探るつもりだったが)ここにきてやっと運が向いてきたな」
→とは言っているが、様々な前述の理由から(表立ってではないが)カンゴームのおかげだとわかっている

・カンゴームがフォスを海に潜らせたり前池でウァリエガツスと会わせたのは「遠い海で聞いた昔話」を聞き出すための陰ながらの協力であって、月へ行く発想をも与えてしまったのは予想外にして仇となってしまった。
放っておいてもいずれフォスは月へ行く選択に辿り着いただろうが、そのタイミングがあともう少し遅ければ、ふたりは本音で打ち解けることが出来たかもしれない

・7巻P65混乱によりカンゴームはフォスに「髪型を変えろ」と言ったが髪を切れとまでは言ってない。直接の原因は悪気のない新ゴーシェとモルガ、だがあのポニーテールの位置に矢が射られてしまい髪を失ったのだから、ここでも間接的に フォスが月へ行く原因を作ってしまったのはカンゴームと言える
→なぜかというと、「月の葬式」や「パンドラにて」や「星の恋人」では、過去から逃れ新しい居場所を得たい気持ちの表れとして髪を切る描写があり、フォスの場合(自分で切ったわけではないが)その居場所は月人側になってしまいそうなニュアンスとなるのだ。8巻では「月に戻る」とも言っている


・8巻P118
カンゴーム「おっ」
フォス「おっ」
→お互い 離れている間に自分や相手に関する情報が増え、言葉に詰まった
・フォスは月で合成宝石の存在や製造を知り、カンゴームの正体の詳細や仕組み等をより知った
・8巻P126この会話の感じだと7巻でフォスがカンゴームの正体を知り、彼に正体告白を促し、知らないふりをした事など全て、カンゴームは四十九日の間に悟ったかもしれない

・P126
カンゴーム「どっちにしろ(フォスの月での記憶があってもなくても嘘をついてても)俺は夏眠の途中だ~ 急ぎじゃないなら秋までに思い出しとけ(秋になったら話せ)」

「俺は寝るぞ」と言いながらも図書室に本を返しに(借りに)行くカンゴーム。睡眠の間に何かを調べている途中?本を読む=知識を得る。夏眠の途中とは 何かを調査中なのかもしれない

→フォスの中にラピスの記憶が残っているならば、図書室の蔵書の内容は全て記憶している(5巻)。カンゴームの読んだ本が何なのかパッと見で知り 内容もわかったはずだ
→カンゴームの読む本は?
歴史や暦に関する本かと思われる
古い戦争日誌 (くらげ育成日誌)繋がりのなにか。5巻でゴーストはフォスにこの本を見せようとして声をかけたのだが、それを今カンゴームが解明中?

→暦について
5巻P62「百九年前の五月二日に~」
P156「青月四日晴れ」
・フォスの生きる現在の宝石たちの暦は十二か月で、青月の方ははそれより古い暦かと思われるが、フォスが普通に読み上げているので旧歴史の暦とでも教わっているのかも?
・2巻P65「この星が5度欠けたときまではしぶとく陸に生き残ったが 」の時代の人間の書物?
・月は6個あるはずなのに、今まで確認できる中ではひとつのコマに4個の描写のみ。暦と関係がありそう


・フォスが カンゴームは必ず月についてきてくれると確信する理由は、
8巻P156シンシャの説得順を「最後だ」と決め、それよりも後で しかも直前にカンゴームを誘うのは元々説得&自発を促す対象ではないから
→P191「おねがい×12」は体裁で、「どんなことでも協力」してくれるとわかっている

この「おねがい×12」は体裁でありながらも、カンゴームの立場を考慮しアプローチを試みた結果なかなか意思疎通が成就できなかったフォスが もうこれ以上どうにも打つ手がなくなって、唯一 不純物のない本音のみで伝えられるシンプルな気持ちだったのかもしれない。カンゴームはそれを受け入れた

協力や受動はする。だが、6巻でカンゴームがフォスを殴った事を機にお互い真に気の許せる関係になれそうだったのが、時を経てラピスの顔になったフォスへは もはやどんなに許せない事があっても殴れない(本音でぶつかれない)のだろう。酷く殴ったあの場面はその不可逆性を強調している

それならば、7巻P27~フォスに白い冬服を見せに行って「また夜に」と習慣のように(フォスがアンタークにしていたように)話しかけていたカンゴームは、ラピスの頭になる前のフォスを本当に大事に思っていて、「近道」の解釈はシンプルに 二人で冬の担当をすることであってほしい


・3巻P48滑って転んだフォスにアンタークが武器で手を差しのべる→「仕事をひとつ分けてやろう」
に対比して
・6巻P169~凍った池で転んだフォスにカンゴームが武器で手を差しのべる→一緒に落ちる
というのがあるが、月へ道連れにする暗喩に見える
また、6巻P79少しずつフォスに着いていくいくカンゴームもそんな暗喩かもしれない

8巻、カンゴームは 月へ行ってきたフォスが合成宝石の存在を知ったであろう事や、ラピスの頭脳からして自分の正体に気付いた(前から気付いていた)であろう事がわかっている。その観念も込め、協力や受動や好意や心配などが複雑に入りまじっての「しょーがねーなあ……」なのかもしれない

2017/12/23(土) 22:56:17 | 未分類 | Trackback(-) | Comment(-)
ゴースト・カンゴームの考察 4
☆ここから
再び8巻を慎重に読み直すと結果的に見えてくることをまとめ


・8巻、前述の離れている間にお互いの情報を知ったり知られたりしてそれを暗に承知した根拠について色々

P118「なんだその服」
月から帰還したフォスの容姿を初めて見たカンゴームは、眼のことは知っている(どの程度か詳細は不明)のであえて聞かずに 服について言及している


P125~
カ「本当に覚えてないのか?(本当は覚えてるんだろ?)」

フ「どーっちだ♡(僕の記憶があるのかないのか 本当はわかってるんでしょ♡)」

カ「うっざ(うっざ)」

カ「ラピスは百年バレない嘘を平気でついた」→フォスにもその内容がわかっている

カ「お前は 嘘 下手だろうが あやしい(嘘が下手だったのにラピスの影響で巧妙になったな)」

フ「ああ ラピスの影響で(嘘も演技も上手くなったよ)」

フ「カンゴーム 演技うまいんだ(カンゴームこそ 演技の演技もうまいんだ)」

カ「やめたれ(やめたれ)」


P126
前述したカンゴームの「俺は夏眠の途中だ(蔵書を調査中だ)」の真意は、吹き出しがフォスにまでかかっているので フォスにも伝わっている。ラピスの記憶能力からして本の詳細までちゃんとわかっている

要するに8巻P115~のフォスとカンゴームは、照れや探る気持ちも少しあるかもしれないが、もはや7巻の深層心理のすれ違いを超越して、お互いを受け入れたうえで深層での息の合った会話をしている。
P126~127あたり、特にP126の1、2、4、7コマ目は二人が本音と演技を使いこなしている意味での白黒背景である

そしてP190~は、二人がやっと本音同士で 嘘のない表層での「まじ」な会話ができている。
結論として、フォスは月に行った事で 月人との意思疎通だけでなくカンゴームとの本音での意思疎通も叶ったと言える


8巻P118お互い「おっ」と言葉に詰まるのは、お互いに 左手の件も含め色々な深層、正体、境遇を知られていたり新たに知って、水面下のすれ違いでさんざん遠回りしていた事に気付いてから時間を経てはじめて顔を合わせたので、照れや恥ずかしさもあったからかもしれない

・8巻P119
「よそでやってくんねえか…(また話す時間ねぇな…)」
→8巻P126「~秋までに思い出しとけ」は蔵書を調査中の件もあるが、カンゴームが冬の担当をする時期になり皆が冬眠して、二人でゆっくり話せる時間ができたら 全てをフォスに話すつもりだった
→が、フォスはフォスでカンゴームと話をしてみて全てを知る彼に助けてもらおう と決めたので、協力を「おねがい×12」してすぐに月に行くことになる
→やっとお互いに本音を言葉で話せる心境になれたのだが、今度はその心境ゆえに、そしてフォスが人気者(僕らの希望)のせいで またしても二人で話す時間を持てないままになってしまった


P190
「あとは(カンゴーム、やはり君に助けてほしい)」
→P128「君と話したら(本音で話せたから)助けてほしくなっちゃって困ってる」のフォスの結論。5巻P151秘密が増え「ずっと ひとりで」と孤独だったフォスが、深層の本音をわかり合える相手に本当の言葉で頼ることができた

ゴ「どんなことでも協力する」

フ「今は大丈夫」

ゴ「じゃあ僕からお願いがあります」「僕と組んでくれる?」

の5巻の会話が、
フォスが大丈夫ではなくなった8巻で

フ「(月に)ついてきてほしいんだけど」「おねがい×12」

カ「しょーがねーなぁ……」

と協力を求めることになった




☆更に、カンゴームの爪について


8巻P118、124、125、192
今までカンゴームの爪の描写は少なく、あっても小さくて不明瞭だったが、8巻ではやけにはっきりと描かれている。白の中に黒の二重構造、5巻のゴーストと同じ。カンゴームに残るゴーストの部分は髪と眼くらいだと予想していたが、爪もゴーストらしい

→左手はスモーキークォーツのはずなのになぜ二重構造?しかも左手の方があからさまに(頬杖など)見せるように描かれている
・フォス不在の約百年の間に何かあった(腕が変わった?)もし何か意図があるならフォスは爪を見て何か気付いている?

→どちらにしても、影の薄いゴーストに関してこれほど明確にゴーストたる存在感が示されていて、エクメアがフォスを「泳がせている」感じからしても、月行きによってゴーストが復活したり またはカンゴームに別な何かが起こる暗喩である可能性がある


・カンゴームの左手(スモーキークォーツ)の爪まで二重構造(ゴーストの頃と同じ)なのはなぜか?
フォスの眠っていた百二年の間に カンゴームが月人にゴーストの左手を返され付け替えられたからである

→経過観察のためにカンゴームは回収されずに泳がされている。返されたゴーストの左手には何か仕込まれている、もしくは月人に何か指示されている可能性もある

→モチーフ的には「星の恋人」つつじが、鎌を使い自分の左手をさつきのために切り落とすのを思わせる

・カンゴームが 付け替えられたゴーストの左手をあえてそのままにしているのは、月人に「その代わりフォスには手ぇ出すな(粉にするな)、あいつはおまえら月人と話して事態を解決したいだけだ」と自分が実験体になる代わりの交換条件を出したためではないか?
→8巻P97
月人に協力し一定の進捗を見せみんなを連れさらわれないようにと思っているフォス
→P108
先生を裏切るために宝石たちの星に戻ったフォス、作戦の中で セミにはみんなを傷つけるな(割るな)と言ってあるため、セミは若手宝石たちを吹き飛ばしたり ボルツを食い止めたりするのみ

→だからエクメアはフォスを粉にしない
8巻P33「(裁断機は)だめだ 戻しなさい」
P35「(壊すのは)だめだ」
と言い ゲスト扱いで観光をすすめフォスを粉にせずに 泳がせ利用する方針にした

→カンゴームは月に行く協力をしたり、
8巻P126「急ぎじゃないなら秋までに~」
P191「おう 気いつけてな」
心配しながらもどこか悠長な感じなのは、ラピスの例があるから止めても無駄という気持ちもあるが、前提としてフォスの身の安全が保障されているからである
→7巻P178「今の僕でどこまで行けるか」のセリフはカンゴームにもかかっている。カンゴームおかげで粉にされずに かなりの「新しい情報」が手に入ったことをフォスは知らない

→カンゴームが左手を付け替えられた場所は、冬の担当時に学校外なのか月に連れて行かれたのか不明だが、交渉している以上 カンゴームとエクメアが直接話した可能性が高く、エクメアが器に乗って来たのかどうかによる

・7巻、白い冬服が長袖なのは カンゴームがレッドベリルにリクエストしたからである。フォスが眠って百年目に白い冬服になったことから逆算すると、その一年前の九十九年目の冬に左手を替えられた
→P27「去年は月人におっかけ回されて(月に拉致されて)えらいめに遭った(左手を替えられた)」

→左手のこと、引いては自分の正体を少しでもバレにくくするために、みんなが夏服を着ている7巻でもカンゴームはそのまま白い冬服の長袖を着ている。7巻のフリフリの特製夏眠パジャマも袖が長かった


・7巻、ラピスの頭になって目覚めたフォスは、カンゴームの爪を見て 腕が替わったらしい事に気付いていたが、前述の深層の探り合い状態だったので左手についても訊けなかった


・8巻P145「泳がされている?」
・先生→フォス(これはフォスの勘違い)
・エクメア→フォス
・エクメア→カンゴーム


2017/12/23(土) 23:15:15 | 未分類 | Trackback(-) | Comment(-)
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